羽由来の言の葉

詩、随筆、日々のこと

嫁入りダンス

母の嫁入りダンスを処分しました。

長年の着物も一緒に。昔は桐のタンスと言えば、桐そのものが剥き出しになっているタンスでしたが、母の時代はそこにさらに丈夫で重い木でしっかり覆って作られたため、一生使えるようなタンス。それを嫁入り道具とすることが多かった時代。ですが、手狭な我が家では、少し存在感が大きくなり過ぎて、とうとう母を説得し、処分にこぎつけた。さよならの日、大きなタンスは、我が家の水まわりの工事を担当してもらった馴染みの業者さんに入っていただき、上と下に分解され、2階から持ち運ばれました。母は、見向きもせずおりましたが、トラックに乗せられたタンスを見ていたので、「大丈夫?」と聞いたら「大丈夫。もう私は、捨てると腹括ったから」と。。。大丈夫かな?でも、やはり広くなった我が家は、スッキリ、軽やかに。タンスさん、今まで、母を支えてくれてありがとう。